オーストラリアの火事で動物の被害が甚大である。
このままでは数年以内にオーストラリアの動物ほとんどが死滅してしまうのではないか。
仮に火事から生き残ったとしても、今度はどうやって生きていくか?という問題も発生している。
オーストラリア火事での動物被害数は10億匹以上
動物数が激減
犠牲になった動物数は以前は約5億匹と言われていたが、2020年1月8日に10億匹以上と犠牲数が引き上げられた。
またイーストアングリア大学の生物学教授であるベン・ギャロッド氏は「哺乳類や爬虫類、両生類及び鳥類に無脊椎動物を加えた場合、死亡した個体数の合計が兆単位に達する恐れもある」と述べている。
先日、女性が火事の中にいるコアラを救助したことがニュースになっていた。
このコアラは救助され、ご飯を食べるくらいの元気はあるが、それでも今後生きる可能性は半々だという。
特にコアラは火事でたくさん犠牲になっている。
コアラ、カンガルーなどの動物が保護され治療を受けているが、それでも助からず死ぬ動物もたくさんいる。
コアラだけでなく森林や山に住むあらゆる動物が被害にあっている。
火事の中をさまようカンガルー。
オーストラリアの火事は強風や燃えやすい環境のせいで、燃え広がるのがとても早い。逃げても逃げても間に合わず助からない動物も多い。
逃げる馬。
鎮火後に焼け野原を見に行くと逃げ遅れた動物の死骸が広がっているという。
水を求めるラクダが餌を求め民家へ!
水を求めるラクダが集落に押し寄せるという事件も起きている。
水を探しうろつき、居住地に侵入しているのだ。
実際に柵や農機具を壊したり、居住地を荒らしたり、居住者の水を飲むなどの被害が出ている。
これら被害を抑えるために約1万頭のラクダが殺処分にされる。
火事で直接死ぬのではなく、頭数調整のため人間に殺処分にされるのである。
水や食料がなくなれば今回のラクダのように暴走し民家に動物が現れるようになりそうだ。
日本でも食料に困った山の動物が麓におりてきて民家の農作物に被害を与えている。
火事・自然火災が原因で生態系に変化が起きてしまう
火事で植物や動物数が減ることで生態系に変化がおきる。
まず植物が減ることで草食動物が食料に困る。
鎮火したあとの焼け野原のカンガルー。
火事から生き残ったとしても食べるものが無いという次なる問題が待っているのだ。
次に食物連鎖だ。
AがBを食べ、BをCが食べ……というように行われていた食物連鎖が、動物が激減したことでうまく行われなくなってしまう。
そうしたら食べていた動物がいなくなった動物はこれからどうするのか?
食物連鎖に穴があけば生態系に変化が起きてしまう。
仮に火事から生き残ったとしても、生きていくのが困難な状況になっている。
今回の火事被害と直接は関係ないが……
火事被害とは関係無いが温暖化の影響で様々な変化起きている。
まずサンゴ礁の白化・死滅。
グレート・バリア・リーフで誕生したウミガメの99%がメス(!)
火事で被害に遭う以外にも温暖化で生態系に変化が起きている。
この調子だと数年後にはオーストラリアの動物の生態系は大きく変化する恐れがある。
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